この記事にたどり着いたあなたは
・アニメーションからエンタメを学びたい
・映画から演技の知識を得たい
・エンターテイメントをより楽しみたい
このように考えているのではないでしょうか?
そこで今回は映画『えんとつ町のプペル』を題材に
演技の緩急について解説していきます!
今回解説するポイントをまとめると以下の通りです。
- 「落下」へ向けての緩急
- スローモーションシーンのメリット
- 現実で緩急の演技を行う事は非常に難しい
イベントオーガはエンターテイメントやイベントに関する情報を発信しています。
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映画『えんとつ町のプペル』のプロモーションはこちらになります。
目次
「落下」に向けての緩急
映画『えんとつ町のプペル』から学べる演技の緩急は何かというと「落下」です。
これはYoutubeから公式で映像が出てるので映画館やDVDなどで映画を観ていない人も確認できます。
さっきの映像を見返してみて!
さきほどの埋め込み動画の6:27に、ルビッチとプペルが捕まった配線が切れて落ちるシーンがあります。
もし現実世界で捕まっているロープが切れたら
ルビッチ:「ほらねー」
っていう顔のアップなんて残らずそのまま一気にルビッチは小さくなっていきます。
アニメ描写とリアルは違います!
多分youtubeとかで衝撃映像とぶら下がってるロープが切れる動画を見れば一目瞭然ですね。
でも、あのシーンではすぐに落下を始めずに、以下の流れを観客に見せています。
- 配線が切れる
- 顔のアップ
- 落下の開始
- ターザンシーン
このような流れで画面が展開していきます。
これって肉体表現やパントマイム表現でもとても使える所だと思います。
つまり、状況と人物の感情を説明して、
これから来るアクションシーンの前に緩急を入れている場所なんだと捉えています。
盛り上げには序章が必要!
どんなに素晴らしい映像でも淡々と同じスピードだと人は飽きてしまいます。
人間は単調で単純な事だと刺激になれてしまう生き物なので。
かといって急な展開には頭が付いていかないので置いてきぼりになってしまいます。
そのため、アクションシーンの手前に
- 配線が切れる
- 顔のアップ(人物の感情と重力の拮抗状態)
- 落下の開始(徐々に加速していく)
- ターザンシーン(カットチェンジとスピード感ある描写)
という風に、展開することでお客さんを置いてきぼりにせずに、
よりアクションシーンが刺激的になる様に演出を加えています。
ただすべての場面でそういった説明を入れるとクドイので、
二回目以降の落下などは一気に落ちたりだとか省略をしていました。
どこに何を加えるかが大切!
こういう演出は舞台表現とかで参考出来るので忘れないように注意して見ていきたいポイントですね!
スローモーションシーンによる緩急
スローモーションも効果的な演出ですね!
あんまり具体的な説明をしてしまうと、
作品のネタバレになってしまうので部分的にお伝えしますが、
この映画では出来事に対してスローモーションがよく使われている印象を受けました。
ターザンシーンから目の前に迫ってきた障害物を避けるシーン
急にスピード感のある所にスローモーションが加わると緩急が付くので観てる人を飽きさせない演出として良いですよね。
アニメーションダンスとかでもよく物凄く小刻みや激しい動きをした瞬間にスローモーションになったり、
実写映画だと『マトリックス』とか素早い動きとスローモーションが交互に来る演出だったりします。
スローモーションはいろんなところで使われます!
で、このスローモーションなんですけど、別に臨場感や観客を飽きさせないの使われ方「だけ」じゃありません。
演出にもよりますが、
スローになるとその時間は展開を追う必要がなくなります。
話を追う必要が無くなります!
そうすると、物語の展開を追うために使われている脳みそのリソースが減ります。
そうすると脳は「別の事を考えるゆとり」が出来るわけです。
なのでスローモーションでシーンが流れている間に観ている人は次の展開を予想したり、
その時のキャラクターの心情を考えたり、
観てきたシーンを振り返ったり、と
流れを追う事から、自分で考える時間ができるわけです。
それによって、映画への没入感が増し、楽しく映画を見続ける事が出来るようになります。
演技の緩急はリアルなエンタメショーでは非常に高度な技術
さきほど説明した、落下の描写に対する緩急やスローモーションを加えることによる緩急を
現実のエンターテイメントで人が行うのは非常に高度な技術を要します。
なぜなら、人が演じるエンターテイメントの場では、
同じ緩急でも観る人によって心地よく感じる人とそうでない人がいるからです。
そのため、その時その時によって微妙に緩急を調整しなくてはいけません。
エンタメは生ものと言われる理由ですね!
また、何回も同じ演技をし続けると、どうしても自分が行いやすい単調なリズムになってしまう場合もあります。
エンターテイメントの場ではそのような事を踏まえ、
すべての人が楽しくイベントを楽しめる配慮が必要になってきます。
まとめ
最後にまとめです。
今回は映画『えんとつ町のプペル』を題材に演技の緩急について解説しました。
今回解説した内容は以下の通りです。
- 「落下」へ向けての緩急
- スローモーションシーンのメリット
- 現実で緩急の演技を行う事は非常に難しい
この記事を読んだ人が、これからも様々なエンターテイメントやイベントに触れていっていただけると
大変うれしいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!